アーカイブ: 2020年5月25日

根面齲蝕について

■進行が早く重症化しやすい「根面う蝕」とは

みなさん、こんにちは。

みなさんは、歯の根っこの部分に生じる「根面う蝕」というむし歯をご存知でしょうか?ご高齢の方がかかりやすいむし歯で、進行も早いことから十分な注意が必要です。今回はそんな根面う蝕についてわかりやすく解説します。

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▼歯周病の人がかかりやすいむし歯

根面う蝕を発症する人は、歯周病を併発していることが多いです。なぜなら、歯根面というのは、本来、正常な歯茎によって守られているからです。歯周病が進行すると、歯茎が下がり、歯根面がむき出しとなりますよね。むし歯菌はそこを狙って、感染を引き起こすのです。

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▼歯根にはエナメル質がない

歯冠の部分は、一番外側をエナメル質、内側を象牙質が覆っており、二重構造によって歯を守っています。一方、歯根の部分には、エナメル質が存在しておらず、主に象牙質のみで構成されています。象牙質というのは、エナメル質以上に酸への抵抗力が低いことから、むし歯菌への感染リスクも高くなっているのです。根面う蝕の進行が早いのもそのためです。

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▼根面う蝕を予防する方法

根面う蝕を予防する方法は、二段階に分けることができます。第一段階としては、「歯根を露出させない」ことが主な目的となります。それは歯周病を予防する、あるいはその症状を悪化させないことに他なりません。また、歯茎というのは「強いブラッシング圧」によっても下がることがあるので、正しいブラッシング法を身に付けることも重要です。

第二段階は、もうすでに歯茎が下がって歯根がむき出しとなった場合です。露出した象牙質は、むし歯菌の攻撃を受けやすくなっているので、フッ素によって歯を強くしましょう。フッ素には、「歯の再石灰化の促進」「歯質を強化」する作用が期待できます。フッ素入りの歯磨き粉を活用したり、歯医者さんでフッ素塗布を受けたりすることで、むし歯菌に負けない強い歯を作りましょう。

▼まとめ

このように、歯茎が下がると根面う蝕のリスクが高まりますので、適切なケアを行うことが大切です。当院までご相談いただければ、根面う蝕の適切な予防法や対処法をより詳しくご説明いたします。お気軽にご連絡ください。

武蔵小杉の歯医者【関原デンタルクリニック】

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